カテゴリ:気になる不動産関連ニュース記事まとめ / 投稿日付:2022/03/03 12:37
転機(中) 不動産業界の急所 金利上昇に備えよ 分譲マンション販売現場、春商戦前に緊張感 即完を狙わず持久戦 ローン金利上昇は市場冷やす 価格バブル超え連呼に業界は警戒感
転機(中) 不動産業界の急所 金利上昇に備えよ 分譲マンション販売現場、春商戦前に緊張感 即完を狙わず持久戦 ローン金利上昇は市場冷やす 価格バブル超え連呼に業界は警戒感 - 住宅新報web | 総合 (jutaku-s.com)新築マンションの価格がバブル期を超えるなどと言われるようになりましたが…
バブル期のように『高くても売れる』と言った単純な状況ではなく『高くても売らないといけない』と言った側面も見受けられます。
マンションを建てるための土地取得費が上ってきたのにあわせて建材・資材・設備等のコスト上昇が資金力のある大手寡占を招いていると言われています。
仕入原価が上昇すれば販売価格が上昇するのもうなづけます。
従来と異なるのは資金力のある大手寡占化が進んだために売り急がなくなったことでしょうか?
一般的に新築分譲マンションの販売は建築途中からモデルルームを用意して販売開始して完成前に全戸完売を目指すのが主流でした。
また、『人気があるマンション』→『早くしないとなくなっちゃう』といった雰囲気を醸し出すために複数期に分けて販売して各期即完売を目指すようにしていました。
そうすることで『第1期完売』→『次は早くしないとなくなっちゃう』『いい部屋は早く押さえないとなくなっちゃう』と言った心理が働いて2期3期も早々に買手がついて完成前までに完売を目指しやすくなると言った戦略がありました。
各期ともに客寄せのための目玉価格を作ったりすることもありましたが…
それ以上に早期に完売したという事実を作るため売れ残り物件に関しては値下してでも早く売切る戸いうことが起こり得ていたのがこれまでの新築分譲マンションの売り方でした。
ところが昨今は資金力のある大手寡占化の影響で値下げして早く売るよりも買手が見つかるまで粘って売る戦略がとられるようになりました。
利益を十分確保して売切るためには時間がかかることもやぶさかでは無しと言った戦略転換が取られるようになり値下げしないのでマンションの販売価格が高い水準のまま推移して現在の新築マンション価格の上昇につながっていると考えられます。
なお、この『時間がかかっても高値で売る』と言った傾向は個人が所有する不動産を売却する際も現れています。
その結果として売れるまでの期間が長期化する傾向にあり売りに出る物件の約半数が成約に至るまで3ヶ月以上かかると言ったデータもあります。
ただ、個人の売主様の場合はマンションの大手寡占業者のように資金力があっていつまでも粘っていられる人ばかりではありません。
買い替えをするために購入物件の契約スケジュールにあわせて売却をする『購入先行』の場合は高値で売り出して買手が見つかるまで粘り続けるような売り方はできません。
転勤など事情があって引っ越してしまった家を売り出すにしてもマンションなど月額固定費がかかる場合は売れるまで住んでいない家の管理費等を払い続ける必要もあります。
高く売れるに越したことないとも思いますが…
売値が高いほど成約に至るまでの期間が長くなる傾向にあることはきちんと意識しておく必要があると思います。
物件価格と売れるまでの期間についての相関関係はこちらを参考にしていただけますと幸いです。
物件価格の松竹梅